顕微授精(ICSI)とは?

2023年4月5日

本日は顕微授精(ICSI)についてお話をしたいと思います。
顕微授精(ICSI)は、男性の精液が十分な量や質の精子が含まれていない場合に行われる人工授精の一種です。
ICSIは、卵子に対して一つの精子を直接注入することによって受精を促す方法です。

 

ICSIは、以下の手順で行われます。

 

1.女性の卵子を採取します。
2.男性の精液から選別された最も健康的な精子を選びます。
3.選ばれた精子を、特殊な針を使用して女性の卵子の外層を貫通させ、卵子の中に注入します。
4.受精が成功した場合、受精卵は発育させ、子宮内に戻します。

 

ICSIは、男性不妊症、無精子症、精子の数が極端に少ない場合、または精子の形態が異常な場合に有効です。
通常、体外受精(IVF)の一部として行われます。ICSIの成功率は、使用される技術や患者の個人的な状況に
よって異なりますが、多くの場合、IVFと同等またはそれ以上の成功率を持っています。
ですが、以下のようなリスクや副作用もあります。

 

1.多胎妊娠:ICSIで使用されるホルモン治療により、多胎妊娠のリスクが高まる場合がある。

2.出産前の合併症:ICSIによって受精卵が作成されるため、出産前の合併症(例:早産、低体重児など)のリスクが高まる
可能性がある。

3.遺伝子の異常:ICSIによって作成された受精卵には、遺伝子の異常がある場合がある。

4.その他の合併症:ICSIによって、卵巣過剰刺激症候群や感染症などの合併症が発生する可能性がある。

 

 

ICSIには上記リスクがあるため、治療の前には医師としっかり相談することが必要です。

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